2017/07/19

トゥールーズとカルカッソンヌ(2)

Day2

この日は早起きしてトゥールーズからカルカッソンヌへ。
鉄道で1時間の行程。

ホテルの朝食をいの一番に書き込んで、午前6時50分すぎ発のカルカッソンヌ行きに飛び乗り、1時間。乗客はほとんどいません。

電車はとても・・・雰囲気のある内装でした。


カルカッソンヌ駅。SNCFの駅のフォント、大好きです。

カルカッソンヌは、ローマ時代から交通の要衝であり、その頃から城塞都市として有名だったとのこと。歴史に名を残すのは、13世紀のアルビジョワ十字軍。難攻不落のこの都市も食糧難に耐えかね降伏することに。

その後も異端審問の役割を担ったり()地域の中心として城塞の拡張等が行われましたが、19世紀には、山の麓の町が中心となり、山頂の城塞は廃墟の状態にあったようです。

しかし、その後の様々な人々の努力により、都市は修復され、世界遺産にも登録。



門をくぐると意外に普通の町並みです。ある小さい門から小型車なら入れる模様。





遠投投石機持ってこーい、というのは、インターネット老人会にしか通用しませんでしょうか。

町に入るのは勿論無料、そこから城を見学すると追加で10ポンド弱を支払う必要があります。城壁の上の眺めは絶景ですので、お勧め。

この日も気温30度超え。一通り歩き回るのにはさほど時間もかからず、また帰りの電車が1時だったので、11時過ぎにビールを一杯流し込んで退散。


TGVでトゥールーズ、そこから空港へ。空港では危うくパスポートコントロールの時間を失念して、乗り過ごしそうになりましたが、それ以外は特に問題無く。ロンドンへ。

やや肌寒い(といっても20度台前半)曇り空、カンカン照りの南仏と比べて、ちょっとホットしたのが本音です。

そんなフランス2日間だったのでした。

2017/07/18

トゥールーズとカルカッソンヌ(1)

15日~16日にかけて行ってきました、トゥールーズとカルカッソンヌ。
元々、TDFの15日スタート地点がトゥールーズの隣町と分かったことから、ちょいちょいっと調べたところ、
  • スタート地点はトゥールーズのスタート地点から1,2キロと徒歩圏
  • Easyjetの直行便(1.5h)がロンドン ガトウィックから出ており、空席も多数 往復で1万6000円程度
  • 宿泊費も市内で6000円程度
  • エアバスの博物館と、A380工場見学ツアーがある
  • 中世城塞都市カルカッソンヌへ電車で1時間
ということで、期日の2週間前に決めてしまったのでした。

土曜日は5時起床。5時30分に出かけて、6時過ぎのロンドンブリッジ発サザンの列車で。
唯一の懸念材料は悪名高いサザンの遅延/キャンセルですが、その被害に遭うこともなく、ガトウィックへ。オンラインチェックインで余裕の1.5時間前、出発直前まで寝て搭乗。

機内でも朝寝してあっという間にトゥールーズ。気温は30度越え、暑い中スタート地点へ。

実はTDFのスタート地点は初めて。Etape du tourでなんとなくのノリは分かっていましたが。言われたとおりのお祭り騒ぎ。とはいえ、さすがに人が多すぎ、選手の顔が見られるポジションはなかなか確保できず。

歩き回ってると色々な人がいろいろなモノをくれます。これもTDF。

スタート20分前に離脱、スタート地点から1キロ程度歩き、ポジション確保。

開始後僅か数分で大集団が到達。もっとも、集団だけでなくて、随伴車両にも大きな声援。

キャノンデールが2名遅刻して笑いを取る。

観戦は一瞬。次の目的地であるエアバスの博物館へ向かいますが、その前に腹ごしらえ。
いつもの悪い癖なのですが、ユーロを下ろすのを失念。銀行ATMを見かけるも一見正常に見えて動作しないなどのクオリティ。幸い入ったレストランがカードを受け付けてくれるようなので腹ごしらえ。

それにしても暑い。水を飲まないと脱水になること必須。

レストランからトラムで博物館最寄り駅へ移動。よくよく観察すると、ツールの看板の残り。どうやら博物館の近く(確認したところ博物館・工場の前の道路)を通った模様。

博物館では、まず展示を見る前に、予約しておいたA380工場見学ツアーへ。撮影禁止なれど、A380の組み立て工場を眺められる唯一無二のツアー。

子どもと大きな男の子が主役と思いきや、ガイドにテクニカルな質問を投げ続けるスペイン人のお姉さん。萌。

笑ったのが、展示スペース正面に配置された機体。青く塗りつぶされた垂直尾翼に、塗りつぶされた★印。そう、あの会社。

解説によれば、あの会社のトラブルによりこの機体はエミレーツに引き取られることになったものの、エミレーツの要望に合わないことから、機内のケーブルを全部配線し直すことになったとのこと。

これ以外にも個人でA380を買おうと注文して突如キャンセルした某国の王族の話とか、エアバス社、契約を反故にした人についてはなかなか憚らないところがあるようです。

工場見学後に博物館へ。フランス航空機産業の歴史、スーパーグッピー、A300、コンコルドなどの展示、そしていくつかの軍用機など。

コンコルドはなんと2つも。屋内展示については機内に入れますが、とても狭い。これは確かにしんどい。


博物館を後にし、再びトラムで市内中心部のメルキュール。荷物を下ろして一休みしたあと近くのいい感じのレストランへポップイン。

フランス一般に言えますが、とにかくレストランが多く、どこもレベルが高い(少なくともUKと比較するのは失礼)。パリはかなり割高ですが、地方都市だとそんなに高くない。

適当に入って注文をするタイミングで、店員の素敵なお姉さんが「日本人デスネ?」と日本語で。話を聞くと、アニメが大好きで日本語も少し分かるということ。

大好きなのはおそ松さん。いろいろ絵を投稿したりしているそうで、アニメ・マンガ話で盛り上がる(さすがに英語)。食事に来たんだっけ?いや楽しませて頂きました。

そんな感じで一日終了。翌日に備えて10時就寝。

2017/07/02

自転車利用の増加は自転車利用の多様化に繋がるのか?

Does More Cycling Mean More Diversity in Cycling?: (2016). Does More Cycling Mean More Diversity in Cycling? Transport Reviews: Vol. 36, Cycling As Transport, pp. 28-44. doi: 10.1080/01441647.2015.1014451

この論文を眺めてました。

一言でいうと、イングランド・ウェールズにおいて2001年と2011年を対比したところ、自転車利用が増加する一方で、女性や高齢者の利用が増加せず、むしろ減少している傾向も見られる、という内容です。

同論文は、UK,USA,Canadaといったアングロサクソン系の国においては、典型的に女性や高齢者の自転車利用が男性より低く、しかしこの傾向は自転車先進国とされるオランダ、ドイツ、デンマークでは異なるので、なんでだろ?という疑問が出発点となっています。

女性の自転車利用が男性より低くなる理由としては、様々な論者により、大きく分けて3つの理由が提示されているということです。

  1. 女性が好むトリップの性質が男性と異なること
    女性は、他人を連れて走ったり、複数の目的(買い物、etc)を伴うライド、あるいは荷物を積んだライドを好む傾向があるとのこと。これは、典型的な通勤利用、すなわち、2地点を一人で往復するだけの利用とは、異なる考慮が必要であることを示しています。
  2. 文化的固定観念
    女性は男性よりリスク回避的であるという傾向が、スポーツ的・男性中心の文化に参加することをためらわせるという分析です。
  3. インフラ
    2と関連しますが、多くの論者によって、女性のほうが男性よりも分離インフラを好む傾向が指摘されています。
論文は、女性・高齢者がサイクリングに参加することを促進するために、政策立案者は、彼等・彼女らのような「声なき声」(under-represented)、すなわちこれらのニーズを考慮に入れて政策を形成すべきであるとまとめています。

我が国はどうなの?

我が国において歩道通行を広く認めたことは、実は、これらニーズを的確に捉えたものと評価することが可能であるように思えます。

現にUKが四苦八苦して得ようとしている女性の自転車への参加を、我が国は容易にクリアしているとも言えます。

これをぶち壊すのか。あるいは、この資産を維持しつつ、より改善を図るのか。

現在の我が国の自転車政策の議論は、歩行者の巻き込まれ事故といった負の外部性を防止することばかりに目が行っているように思います。その外部性はその通りなのですが、現に我が国がどういう状況にあるかについて、得ているモノをきちんと評価することもまた必要ではないかと思う次第です。