2016/01/05

【学生さんに】自転車事故のときに逃げてはいけないたった3つの理由【読んで欲しい】

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自転車で交通事故を起こして人を傷つけたら、
  • 何より被害者を助ける。必要なら、119番に電話して救急車を呼ぶ。
  • さらなる事故が起こることを防ぐために、安全な場所に移動する。交通のじゃまになる自転車や荷物も移動させる。
  • 安全な場所についたら、警察に110番通報。
  • 救急車や警察が到着したら、指示に従う。
というのが、道路交通法(どうろこうつうほう)というルールで決まっています。

事故を起こしたのに、被害者を残してだまって立ち去る、逃げてしまうのは、いわゆる「ひき逃げ」とされ、ただの事故とは比べものにならない悪い犯罪とされています。

「そんなこと知ってるよ」という人は、多いと思います。

細かいルールは知らなくても、事故を起こして逃げたらいけない、ってのは、当たり前のことですよね。

ほとんどの人が、事故を起こす前は、「ひき逃げなんて、やらないよ」と考えているはずです。

でも、実はそうでもないのです。



逃げたら何がおこるのか、きちんと知ることが大切

 「怖くなって逃げた」
これを見て、どう思ったでしょうか。

「馬鹿だなあ」 そう思った人、多いんじゃないでしょうか。

でも、私はそうは思いません。

事故を起こし、被害者はぴくりとも動かない。

警察に、家族に、先生に知られたらどうなってしまうだろう。

ここで立ち去ってしまえば、誰も気づかないかもしれない。

そういう気持ちになるひとは、普通の人の中でも、とても多いのです。

こういう気持になる原因はただ1つ。「この後どうなっちゃうんだろう」という不安感です。
不安で不安でしょうがなくて、もしかしたら見つからないかもしれない、という希望を持ってしまうんですね。

だから、たとえ「ひき逃げは悪いことだ」と分かっていても、事故になってしまうと、逃げてしまう人、けっこう多いんです。

そこで、こんな行動をしないためにはどうすればいいのか。

それは、逃げたらどうなってしまうかをきちんと知っておくこと。

残念ながら、逃げ切れる可能性は、皆さんが思っているほど高くはありません。

そして、逃げた後につかまってしまったらどうなるか。こっちは、皆さんが思っているよりずっと大変です。

「見つからないかも」というまちがった希望にすがって、最悪の行動に出てしまう前に、逃げたらどうなるのかを、頭にいれて欲しいと思います。

そんなに難しいことじゃありませんよ。ちょっと長いけど、たった3つのことです。

1 逃げたら-逮捕(たいほ)され、少年院や刑務所に行くことになるかもしれない

これは分かりやすいですよね?

逃げたことで、本当は命が助かった人が、死んでしまうかもしれません。
わざと事故をする人はほとんどいません。でも、逃げて被害者を死なせてしまったら、それはわざとやったこと。

そして、逃げたことで、警察の人は「ああ、この人は責任を逃れたり、自分がやったことの証拠(しょうこ)を隠そうとしているんだな」と考えます。

「逮捕(たいほ)」ということば、聞いたことありますよね。
なんとなく怖い罰のように思っている人、多いと思います。

でも、実はこれ「刑罰(けいばつ)」ではありません。

最後に責任を取ってもらうまで、しばらくの間、逃げたり、証拠(しょうこ)をかくそうとするのを防ぐために、ろうやに入ってもらうもの。

だから、実は、事故を起こしたら、かならず逮捕されるわけじゃないんですよ。
必要でなければ、警察だってこんなめんどうなこと、したくないんです。

事故を起こしても、さっき言った手順-被害者を助けて、110番する-をきちんとやって、あなたとご家族が、「警察や裁判所(さいばんしょ)に呼ばれたらいつでも行きます」と約束すれば、逮捕されないことも多いんです。

本当ですよ?

さっきのニュースの高校生は、逃げちゃったので、お正月をろうやの中で過ごすことになってしまいました。

でも、きちんと通報していれば、そんなことにはならなかった可能性のほうが高かったと私は思っています。絶対とはいえませんけどね。

もちろん、逮捕されなくても、そこでおしまいというわけではありません。皆さんのような未成年の場合、家庭裁判所(かていさいばんしょ)にいく必要があります。

でも、きちんと被害者の人を助けて通報もしていれば、裁判官(さいばんかん)も、そのことを評価してくれます。事故の状況にもよりますが、すぐに少年院ということは、あまりないと思います。

逆に、被害者の人を放り出して逃げてしまい、その結果被害者の人が死んでしまったらどうでしょうか。

少年院や、特に悪質な場合は、刑務所に行くことになるかもしれません。

逃げたら-今の生活がなくなってしまうかも

2 逃げたら-あなたに有利な事情を知り、主張することができなくなるかもしれない

交通事故のほとんどは、どちらか一方だけに原因があるわけではありません。たとえあなたに主な原因があったとしても、もしかしたら、相手にも何か落ち度があったかもしれません。

人によっては、悪いことをした以上、いいわけをしてはならない、と言うひともいるかもしれません。

でも、これはまちがっています。あなたは、自分に有利な事情を警察や裁判所にいう権利があります。私一人の考えではありません。日本国憲法をはじめとする法律で、そう決まっています。

あなたが事故をきちんと向き合おうとせず、すぐに逃げてしまったら、事故の現場であなたに有利なことを知る絶好のチャンスが永遠に失われてしまいます。

逃げてお布団で「ガタガタ」とふるえている間に、あなたに不公平な筋書き、ストーリーが出来上がっているかもしれません。これはとてもこわいことです。

「後からでも言えるよ」という人もいるかもしれません。
でも、逃げてしまった人の後からの言い分と、逃げずにきちんと行動した人の言い分、どっちが信じてもらえると思いますか?

もちろん、逃げなかった人に決まってますよね。

━━━コマンド━━━
 ▶ たたかう
   にげる
━━━━━━━━━━
・・・古くてごめんなさい。

言うまでもなく、いちばん大事なのは、被害者の人を助けることです。
でも、そのことで、同時にあなたにとって必要なことを知り、それを警察や裁判所の人に伝えるチャンスが生まれます。

「自己弁護(じこべんご)」という言葉、日本ではあまりいいイメージありませんよね。

でも、たとえあなたに責任があったとしても、その責任は、相手の落ち度を差し引いたものでなければ公平ではありません。

逃げたら-あなたにとって不公平な結果になるかも

3 逃げたら-あなたの家族全員の生活が台無しになってしまうかもしれない

最後に一番大切なことを言います。なぜなら、このことは、あなただけが責任をとれば済む話ではないから。

事故の責任は、裁判所にいって終わりではありません。

被害者がうけた被害-死んでしまった、ケガしてしまった、モノを壊してしまった-について、あなたは弁償(べんしょう)しなければなりません。

もし被害者が死んでしまったら、その弁償額は、あなたのお父さん、お母さんが一生かけて稼ぐお金とだいたい同じになります。

なぜかって?
簡単ですよ。

被害者の人が生きていれば、たぶん、あなたのご両親と同じくらいのお金を稼いだはずだからです。

人を死なせてしまったら、このような大金を、今すぐはらう責任が生じることになるのです。

もちろん、あなたに払うことは(よほど大金持ちの人以外は)できないと思います。

そこで、多くの場合、特にあなたが小学生以下の場合は、あなたのご両親が払うことになります。

以上のことは、逃げようと逃げまいとおなじ。あなたに責任がある以上、被害者(死なせてしまったら、ご家族)に弁償する必要があります。

ちょっと前に、神戸で、子どもが起こした事故のために親が9500万円を支払う判決が出たというニュースがありました。これはその一つの例です。

もっとも、あなたに有利な事情があれば、この額は大きく減ることがあります。あなたにとって有利な事情の大切さは、2で説明しましたね。

保険にはいっているから、だいじょうぶ?

ここで、疑問に思った人がいるかもしれません。

「うちは保険に入っているから、事故の弁償は保険から払ってもらえるはず」

そうですね、最近はいろいろなニュースで保険の大切さが紹介されていますので、ご両親があなたを保険に入れていることも多いのではないでしょうか。

でも、ひき逃げをしてしまうと、この保険が使えなくなる可能性があるのです。

・・・ちょっとここは難しい話で、細かい場面によって異なりうるのですが・・・

事故だけでは被害者は死なずにすんだのに、あなたがわざと放置したり、事故を隠したりした結果、被害者が死んでしまった場合などには、保険金が支払われない可能性があるのです。

逃げたら-家族の生活を台無しにするほど高い弁償をしなければならないかも

まとめ

ちょっと怖い話ばかりしてしまいました。
でも、このようなことを事前に知っているだけで、事故の現場で「パニック」になり、まちがった希望にすがって逃げちゃう可能性は、少しは減らせるんじゃないかと思います。

最後に。

残念ながら、日本で、交通事故は毎日のように起こっています。
一部の悪質なものを除いて、交通事故というのは、普通の人が普通に起こしてしまうことなのです。

責任は重い。それはまちがいありません。
でも、逃げてしまうという「ひきょう者」とは、全く意味が異なるとも言えます。

人の本当の価値は、まちがいをおかしたときに分かります。
事故自体は取り返しはつきません。でも、正しく行動することは、きっとあなたの将来にとって意味があることです。




本当に最後の最後に

とはいっても事故は起きないのが一番!
安全運転を心がけてくださいね。

5 件のコメント:

  1. まず申し上げたいのは、交通事故において死亡している者のツートップは歩行者と自動車運転手自身であり、両者の死亡原因のほぼ100%は自動車という凶器です。
    交通刑務所懲役者のほぼ100%は自動車運転手であるという現実があるぐらいですからね。

    日本において、自動車は年間4000人以上も加害により殺害しており、自転車加害による死亡は年間5人にも満たない場合が多く、これは歩行者がすべって転んで死亡する数より遥かに少ない現実です。
    そして、自動車による轢き逃げはあまりに日常的であることも、記事で言及してほしいと思います。
    『大阪交通NEWS』というブログさんが、そのあたりを熱心にまとめてくださっています。

    というのも、何かを咎めるとして、自転車にばかり限定すると、自転車利用者だけを委縮させてしまい、自動車運転手らが増長してしまうからです。
    実際、日本のコミュニティでは自動車運転手らと思しき人間が
    「自動車にぶつけられたらケガするのはお前だぞ!」
    と脅迫めいた言葉で、速度超過や横断歩行者等妨害等違反等の交通犯罪を正当化しようとしている光景は、良く見受けられるものです。

    ぜひ、自動車運転手らを咎める記事も書いてほしいと思います。
    なにせ、道路を危険にしているのは自動車であり、自動車が蔓延していなかった時代の交通死者はわずかでした。
    そして、現代、街中を見ても自動車の交通犯罪はあまりに蔓延しています。
    一時停止無視(歩道進入前にもその義務があります)や歩行者や自転車への異常接近、クラクション、速度超過や横断歩行者等妨害等違反など、数えきれない交通犯罪が日常的になっています。

    自転車系のブログに限らず、日本のブログにありがちですが、なぜか自転車ばかりをやり玉にしてターゲットにし、道路を危険にしている元凶である自動車の害や劣悪なモラルについてほとんど言及しない姿勢を見受けますが、それは非常にアンバランスで、交通安全の実現に効果的とは言えないと思います。

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  2. 参考までに、私のホームページを残しておきます。
    http://greentoptube.hatenablog.com/

    ぜひ、自動車運転手らに、安全運転を心がけさせるような記事を書いてくださることを期待しています。
    そして、自動車がいかに人命を大勢奪っている害の大きな車両であり、それは乱用してはならないということについても。

    それこそが、道路の安全を根本から引き上げる根本的な言論になるのですから。

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  3. コメントありがとうございます。

    自動車への過度なリソースの配分についての問題意識はとても同感です。

    しかし、他方で、少なくともこのブログで自動車を槍玉に挙げることは、問題の解決に資さず、ストレスを自他にまき散らすだけなので、余り意味が無いかな、というのが、率直に思っているところです。

    本ブログは自転車乗りの読者を想定しており、ここで自動車を槍玉に挙げることで、あるいは自転車乗り(の一部)が溜飲を下げるかもしれませんが、自動車利用者の行動を改めることには繋がらないでしょう。私は、自転車利用者に対する昨今の「教育と脅し」によるキャンペーンの効果には非常に懐疑的ですが、そのことはモータリストに対しても同様です。

    個々のモータリストへの影響ではなく政策形成についてはどうか、という話は別途あると思います。しかし、その議論においても、結論として個々のモータリストをターゲットにした「害や劣悪なモラル」をアピールすることによる戦略は適切ではないと考えています。その理由は長くなりますので、ここでは割愛させて頂きます。

    私の基本的な発想は、立場の互換性です。客観的なリソースのアンバランスは今後も必要に応じて指摘したいと思いますが、少なくとも自動車乗りの「害や劣悪なモラル」にフォーカスした議論は、私は避けたいと思っています。

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  4. このGreenTopTubeという御仁は粘着質なうえ自己顕示欲がすごく強い相当面倒な方なのでご注意を。Youtubeのコメントは初めからSPAMと認定されて入ってきます。反論すれば攻撃、同調すれば粘着してきます。

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    1. コメントありがとうございます。私の見解は上記の通りです。あまり立場や人格にフォーカスした議論はすべきではないというのは繰り返し述べると通りです。

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