2014/05/23

ヘルメット着用の努力義務と過失相殺

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自転車に乗るときは「ヘルメット」を着用すべし! そんな条例を弁護士はどう見る?(弁護士ドットコム)http://www.bengo4.com/topics/1544/

道路交通法上、自転車のヘルメットに言及があるのは、

(児童又は幼児を保護する責任のある者の遵守事項)
第六十三条の十一
 児童又は幼児を保護する責任のある者は、児童又は幼児を自転車に乗車させるときは、当該児童又は幼児に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。
のみ。大人にヘルメット着用の(努力)義務を課する規定は、法律レベルでは存在しません。

他方で、上記記事で紹介されているように、各地方自治体が定める条例では、大人にもヘルメット着用の努力義務を課するものがちらほら見られます。

もっとも、これはあくまで「努力」義務であり、これに従わなかったからといって、現時点で直ちに不利益があるというものではありません。
上記記事の通り、過失相殺で考慮されるということも、今のところはないでしょう。

ちなみに、児童に対してヘルメットを着用させる努力義務との関係で、東京地裁平成25年10月3日判決は、次の通り判示しています。
原告X1が本件事故当時8歳であったことを勘案すると,原告X1が乗車用ヘルメットを着用していなかったこと(なお,道路交通法63条の10は,児童等を保護する責任のある者は児童等に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない旨規定しているが,違反に対する処罰規定はなく,努力目標を定めた規定に過ぎない。)や本件自転車が一時停止することなく,本件交差点に進入したことを考慮してもなお,過失相殺をすることは相当ではないというべきである。
しかし、逆に「努力義務である以上、過失相殺で考慮されることもない」と言い切ることもできません。今後の社会の変化によっては、考慮されることもあり得るでしょう。

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