2014/01/28

自転車死亡事故 加害者に4700万円の損害賠償を命じる判決

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140128/k10014836761000.html 
赤信号を「脇見で侵入」というあたりはどうでしょうかね。認定はそうなのでしょうが。。。

2014/01/27

自転車に幼児を乗せる

親が子供を自転車に乗せて移動する。自転車のニーズのうち、大きなウェイトを占めていると思います。

しかし、どうしても不安定なのは事実。この記事は子供が自転車ごと転倒した際の危険についての記事。停車時に乗車させっぱなしは論外ですが、乗車中もかなり不安定なのではないかと思います。
関係するのが、しばらく前に制度化された幼児2名乗車。過去の#aminocycloでもご説明しました。おさらいすると、


  • 道路交通法57条2項で、公安委員会は、軽車両の乗車定員を定めることができる。
  • これを受けて、各都道府県は、道路交通規則により、乗車定員を定めている。
  • 東京都の場合は東京都道路交通規則10条。原則として運転者以外乗車できないが、以下の例外
    • 16歳以上の運転者が幼児用座席に幼児1人を乗車させる
    • 16歳以上の運転者が幼児2人同乗用自転車に幼児2人を乗車させる
    • 16歳以上の運転者がバンド等で確実に幼児を背負った場合は、運転者の一部とみなす。ただし、幼児2人同乗用自転車を使って乗せている場合は、このルールは使えない。幼児2人同乗用自転車に幼児2人のせて、さらに背負うのは無理。
すごい細かいことですが、実はこのルール、都道府県によって違います。
東京都では上記の通りで、これによれば、幼児用座席が1つしかない自転車についても、背負った上で幼児用座席に乗せる方法での幼児2人乗車は可能。警視庁の説明(←「幼児2人の同乗ができる場合」)でもそうなっています。

しかし、例えば京都府では規定が異なります。
京都府道路交通規則9条では、次のように定められています。
  • 2輪の自転車又は3輪の普通自転車には、運転者以外の者を乗車させないこと。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
    • (ア) 16歳以上の運転者が、幼児(6歳未満の者をいう。以下同じ。)1人を幼児用座席に乗車させ、又は背負い、ひも等で確実に緊縛している場合
    • (イ) 16歳以上の運転者が、幼児2人を幼児2人同乗用自転車(運転者のための乗車装置及び2の幼児用座席を設けるために必要な特別の構造又は装置を有する自転車をいう。以下同じ。)の幼児用座席に乗車させている場合
    • (ウ) 16歳以上の運転者が、幼児1人を幼児2人同乗用自転車の幼児用座席に乗車させ、かつ、幼児1人を背負い、ひも等で確実に緊縛している場合
この書き方だけだとわかりにくいですが・・・
要するに、この規定では、幼児2人乗せは、背負うか、座らせるかに関わらず、幼児2人同乗用自転車でしか認められていません。一般の自転車で、幼児時用座席+背負うは不可。
京都府警の説明の「こんな乗り方は違反です」でも、そのように紹介されています。

東京と京都の違い、おもしろいですね。自家用車を持ちにくい東京の事情も反映されているのかもしれません。


ただ、最近ちょっと気になる点が。
この幼児2人乗車の議論は、警視庁が車道通行原則を徹底する方針転換をするちょっとまえの話で、歩道走行が当然の前提になっていたものと思われます。
現在でも、子供を守るという名分で歩道走行は許される(ただしいつでも止まれる速度)はずですが、今後車道走行の原則を徹底する上で、このような利用者層との関係をどう整理するのか、少し気になるところです。

2014/01/20

都知事選におけるムーブメント「新都知事とつくろう TOKYO自転車シティ」

毎日新聞の記事
http://mainichi.jp/select/news/20140118k0000m040126000c.html

活動ホームページ
http://www.cycle-tokyo.com/

特定非営利活動法人 自転車活用推進研究会が、都知事選の候補者に向けた自転車政策のアピールとして署名活動を行っています。

次の3点を「世界標準クラスの自転車インフラ」と定義づけ、東京がこれらを備えた、歩行者・自転車・クルマ三者が安全快適に通行できる都市になることを希望します、というアピールを行うもの。
1.ロンドンやパリと同レベルの、車道上の自転車レーンを軸とした自転車走行空間ネットワーク
2. 駅前駐輪場のみならず、街なかに分散設置された多様な駐輪スペース
3.オリンピック期間中に急増する交通需要にも耐えうる、都心全域を網羅するシェアサイクル
賛同者に堀江さんとかいてなんかよく分からない感じが出ないでもないですが、現在共有されている問題意識と解決法がコンパクトに書かれています。

個人的には、1の論点のうちロンドンの事案を模範にすべきという点は、若干留保を付しています。
当のロンドンでは、まさに車両と自転車の事故が多発し、
やっぱり自転車専用道だよね、という議論が、実現可能性はともかく持ち上がっているところ。

ノーマン・フォスター事務所提唱の高架自転車専用道「Sky Cecle」
http://wired.jp/2014/01/07/skycycle/

車道上の自転車レーンは、当初から道交法の建前でもあり、法制度や設備をあまり改めずに済む。私なども、それでいい。
しかし、最終的ではなく、あくまで暫定的な解と考えるのが妥当かな、と考えています。

ランニングバイクと道交法

http://www.cycloch.net/2014/01/05/13604/
ランニングバイク。様々な商品名で各社から発売されていますね。

海外のサイトでも、子供に自転車を練習させる最適の機材として紹介されています。
http://www.youtube.com/watch?v=NCFQ_JYRD4o&feature=share&list=UUuTaETsuCOkJ0H_GAztWt0Q&index=11

この車両、ペダルもブレーキもついていません。ただ車輪がついているだけ。
道路交通法上はどういう位置づけなのでしょうか。
道路交通法2条1項
11  軽車両 自転車、荷車その他人若しくは動物の力により、又は他の車両に牽引され、かつ、レールによらないで運転する車(そり及び牛馬を含む。)であつて、身体障害者用の車いす、歩行補助車等及び小児用の車以外のものをいう。
11の2  自転車 ペダル又はハンド・クランクを用い、かつ、人の力により運転する二輪以上の車(レールにより運転する車を除く。)であつて、身体障害者用の車いす、歩行補助車等及び小児用の車以外のもの(人の力を補うため原動機を用いるものであつて、内閣府令で定める基準に該当するものを含む。)をいう。
ランニングバイクにペダルやハンドクランクはありませんから、自転車ではありません。 では軽車両にあたるかというと、小児用の車は除かれているので、軽車両にもあたらないことになります。
道路交通法2条3項
この法律の規定の適用については、次に掲げる者は、歩行者とする。
一  身体障害者用の車いす、歩行補助車等又は小児用の車を通行させている者
(後略)
そして、道路交通法 2条3項により、小児用の車を通行させている者は、歩行者とされています。

しかし、小児用の車とはいえ、下り坂などではそれなりのスピードが出ます。ブレーキがなければ、止めることも困難でしょう。
これによって他人をけがさせた場合、幼児に責任は問えませんから(#aminocyclo 2013.08参照)、親が責任を問われます。そして、当然のことですが、この場合は純然たる歩行者とは違う考慮が働きます。親として、他人に怪我をさせないよう使用させる義務が問われることになるでしょう。

http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=53920
専用のコースを作る動きもあるようです。楽しそうですね。

なお、消費者庁からは、子供自身の怪我の防止の観点から、
http://www.caa.go.jp/safety/pdf/120404kouhyou_1.pdf
このような注意喚起がされています。
車道を走れないという点はその通りなのですが、「このため、道路での使用は絶対にやめましょう。」という結論は、やや唐突の感を受けます。歩行者ではありますので・・・

2014/01/16

ビックカメラ「ビックカメラサイクル安心パック」

ビックカメラが、自転車の購入者を対象に、「自転車保険付き「ビックカメラサイクル安心パック」を開始するようです。


加入料金は2700円。防犯登録、盗難時見舞金、ロードサービス+保険のセットのようです。

オフィシャルfacebookの告知はこれ。


面白い試みですが、賠償責任保険3000万円はやや心許ないですね。

#地味にサイクルパーツのポイント付与率が大きいかも

2014/01/14

「荒川下流河川事務所河川協力団体」の募集について

私もよく行く荒川。

しばらく前に、一律徐行を「マナー」として定める利用ルール改定案(PDF)が話題になりましたが、(私も含め)いろいろ反応があったのでしょう、検討の上で昨年のうちに施行する話だったのが、いつのまにか荒川下流河川事務所のHPから存在自体が消えてしまっていました。上記の通りファイルは残っているのですが。

しかし、公共の場所ですから、適切な利用方法を模索する必要性に変わりはありません。自転車愛好者による団体(e.g. 一般社団法人グッド・チャリズム宣言プロジェクト)もあるようです。

そのような団体を想定してか?ちょっと興味を引かれる制度が始まるようです。

荒川下流河川事務所河川協力団体 の募集の件。

要するに、このような河川管理に協力する団体を認定して、活動しやすくする制度ということ。
事務所が期待している内容として、「新・荒川下流河川敷利用ルールの周知・啓発」も含まれています。
#もっとも上記の通りこの策定自体が外見上は凍結されているようなのですが・・・

この制度がどのように活用されるのか、注目しています。

2014/01/10

これをしていればOKという話はない~道交法と民事法の関係

時々、具体的な場面に即してこう走ればいいという説明が欲しいというお話しを耳にします。

しかし、事はそう簡単ではない。道路交通法で一定のルールは定められていますが、それはある意味最低限のルール。

http://www.huffingtonpost.jp/2014/01/03/bicycle-night_n_4535100.html

この記事にもありますが、道路交通法の違反云々は、民事上の損害賠償の考慮要素であることは間違いない。しかし、それを守っていれば、民事法上も問題無いということにはなりません。
事故を起こさない、あるいは起こしても少しでも責任を問われないようにするためには、単に道路交通法を守っていればよいというわけではなく、具体的状況に即したきめ細やかな考慮が必要になります。

多くのサイクリストの皆さんは、おそらく、道交法の枠を超えて、様々な経験則をお持ちかと思います。しかし、体系化して共有することはかなり難しい。
状況に応じて自分の頭で安全を考えること、そして無理をしないことが何より大切。ここでいう無理とは、自己の走法の正当さを過度に信じることも含みます。自分が正しくても、事故っては元も子もない。

という次第で、隔靴掻痒の感はありますが、引き続きよろしくお願い致します。

2014/01/07

#ainocyclo 2013.12 訂正&補足「CO2インフレーターは飛行機に持ち込み可なのか?」→「可です」

2015/8/11 本記事掲載から時間が経過しましたので、下記の点も含めて飛行機輪行に関する情報をまとめました。

#aminocyclo: 飛行機輪行まとめ CO2インフレーターその他の持ち込み可能物品や、破損の場合の賠償について



この記事も併せてご覧頂ければと思います。


こんにちは。
今日は、#aminocyclo 2013.12の訂正&補足です。


お題は、「CO2インフレーターは飛行機に持ち込み可なのか?」

#aminocyclo 2013.12の航空輪行に関するご説明(p15)において、CO2インフレータ-は持ち込み不可とご説明しました。
すると、当日、対面(東P-46a)にいらっしゃった沙杏院project.さんに、CO2インフレーターは持ち込みOKですよ!とのご指摘を頂きました。
どうやら、あるタイミングで取り扱いに変化が見られたということ。

おもしろそうなので、ちょっと調べてみました。
通例とは異なりますが、以下調べた順序そのままに。

JALホームページの記載/一見すると不可

まずは何よりJALのホームページの基準です。
うーん。。。。CO2インフレーターは、おそらくガスシリンダーに該当。
しかし、これらは、医療用又は救命胴衣にくっついているものを除いて、持ち込みも預けることも不可のように読めてしまいます。

国土交通省の説明/50ml以下の炭酸ガスシリンダーならOK!

どうも腑に落ちないので、リンク先、元締めの国土交通省のHPへ移動。
すると、次のようなページを発見。
危険物であっても航空機内への持ち込み又はお預かりができるもの(PDF)
この中に・・・ありました!
膨張式救命胴衣以外の装置に用いられるガスシリンダー(区分番号が 2.2 の炭酸ガス又は高圧ガスであって一容器あたり 50mℓ以下のもの)

CO2シリンダーのサイズは、89mmx21mm(x21mm)。概ね36ml強ということで、この範囲に当てはまりそうです。これなら、4個まで輸送可能。

取り扱いの変化はいつ?/平成25年1月1日適用の別表18の改正履歴

気になったのは、「取り扱いの変化があった」という点。
実際、現在も、JALのホームページにこのような記載はありません。もしかしたら、国土交通省の基準の変化に対応していないだけかも・・・?
ここで目に付いたのが、上記「危険物であっても航空機内への持ち込み又はお預かりができるもの」のPDF下部にうっすらと記載された「平成25年1月1日適用」の文字。

この表は、航空法施行規則第194条を根拠に、国土交通省が持ち込み基準を定めた「航空機による爆発物等の輸送基準等を定める告示」の、別表18です。
ということは、国土交通省のHP等で、告示の改正履歴を探れば、いつ取り扱いが変化したのか、わかるかもしれません。

平成21年段階の別表18には記載なし/改正提案は、平成24年11月にパブコメが行われた

そこで、まずは「航空機による爆発物等の輸送基準等を定める告示」の全文を探したところ、平成21年段階のものが見つかりました。
予想通り、この時点の別表18には、
膨張式救命胴衣以外の装置に用いられるガスシリンダー(区分番号が 2.2 の炭酸ガス又は高圧ガスであって一容器あたり 50mℓ以下のもの)
という記載はありません。
そこで調べたのが、「パブリックコメント」。国土交通省がこのような告示の改正を行うときは、行政手続法39条の定めに従い、一般の意見を聞くことが要求されています。
平成25年1月1日適用の別表で、直近のパブリックコメントを探したところ、見つかりました。平成24年11月7日にパブリックコメント手続が行われています。

この別紙、2.改正の概要の(7)に、目指すものを発見。

(7) 搭乗者が携行できる物件の追加等(別表第18関係)
輸送許容物件のうち、搭乗者が携行できる物件として、防漏型蓄電池及び50ml以下のガスカートリッジを有している装置等を追加する。また、喫煙用ライターのうち、特に燃焼力の高いものは、意図しない着火を防止する機能を有していない限り持ち込みを禁止する等の改正を行う。
このように、平成24年11月7日にパブコメに付されたこの改正案が成立したことにより、CO2インフレーターのボンベは持ち込み可能になった、ということのようです。

なんでこの改正が?/国連の機関で、自転車用インフレーターを外すための基準改正が行われた

ではどうしてこのような改正が行われたのでしょうか。パブリックコメントの文書によると、国際民間航空機関: International Civil Aviation Organizationの危険物パネル委員会(ICAO-DGP)において合意されたICAO-TIの改正案が発効することから、これにあわせるために改正が企図されたということです。

そこで、DGPの記録をあさったところ、モントリオールで2011年10月11日から21日まで行われた会議のWorking Paper(PDF)を発見。この3.2.48に次の記載を見つけました。下線部は私。
A proposal to expand the current provision for self-inflating life jackets containing carbon dioxide or another Division 2.2 gas to include other applications such as motorcycle and equestrian safety vests and inflation kits for bicycle tyres was discussed. Based on the type and size of gas cylinders used for these applications, it was suggested that other devices containing no more than four small cylinders be permitted. Two alternatives were provided in the proposal. The first expanded on the existing provision by adding an additional provision for four small cylinders. It also included a water capacity limit. The second removed the specific reference to self-inflating life jackets and increased the number of small cylinders permitted from two to four. There was some support for the second option, but many had difficulty with the lack of a specific size limit. The first alternative was agreed.
ここに記載の通り、まさに自転車用のインフレーターを外すために議論が行われ、持ち込みが認められたという経過があったのでした。ICAOサスガ!

まとめ

以上の次第で、CO2インフレーターは輸送不可、とした点は、誤りです。謹んで訂正させて頂きます。
情報提供を頂いた沙杏院project.さん、ありがとうございました!

2014/01/06

横風による車両との接触事故について

あけましておめでとうございます。
前回記事で申し上げた通り、大晦日は犬吠埼に走りに出て来ました。
自宅のある台東区を午後11時に出発し、船橋付近で年越し。
休憩を挟みつつ午前4時30分頃に銚子に到着、無事初日の出を拝むことができました。



この日は行きはずっと追い風。当然帰りは向かい風となります。
元旦は特に風が強く、帰路は延々と向かい風or横風の中の走行を強いられました。

そのような中、ある場所で、強い横風に煽られて若干道路中央に出てしまうことが一度。
タイミングが悪ければ追突事故を招きかねない場面でした。
かなり注意して走行していたのですが、抗えず。肝を冷やしました。

裁判実務で使用されている基準(別冊判例タイムズNo.16 315ページ)では、
このように同一進行方向に進む自動車が進路変更した自転車(自転車前方に障害物無し)に追突した場合の基本過失相殺割合を、自転車20:自動車80としています。
ちなみに、自転車前方に障害物がある場合は、自動車側は進路変更をより容易に予見できるとして、10:90。
本件のように、強風によって何もないところで突然道路の中央側に進路変更した場合は、前方に障害物が無い場合に準じて考えることになるものと思われます。

これを基本に、自転車の合図の有無や、自動車、自転車側の過失の程度によって修正が加えられます。
基準では、自転車の合図(手信号)がなければ自転車側に+10%。さらに自転車側の状況によっては過失割合が加算される可能性があります。
強い横風の中走行したこと自体も、もしかしたら考慮されるかもしれません。ディスクホイールなんかもドウカナ・・・

あまりに自転車側の態様が酷い場合には、そもそも事故の原因が自転車にある(自転車100:自動車0)と判断されることも。
(参考:東京地判平成21年2月24日 アルコール+速度超過による自爆)

車道走行の原則が再度強調されるなか、横風に起因する事故は増えてくるかもしれません。
私も十分気をつけようと考えた次第です。